MIXI(ミクシィ)は、かつてSNSで一世を風靡した企業ですが、現在はゲームやスポーツ、ライフスタイル事業に進出し、安定した収益を上げています。特に、配当の安定性が投資家から注目されており、一方で株価のバリュエーション(割安性)についても議論されています。
本記事では、MIXIの配当利回りや成長性、株価の割安度について詳しく解説し、投資の判断材料を提供します。

MIXIの事業概要と成長性のポイント
MIXIは、以下の4つの事業を展開しています。
- デジタルエンターテインメント事業
-
-
主力ゲーム「モンスターストライク」の収益が中心
-
ゲーム課金やイベント、関連グッズ販売が収益源
-
「共闘ことばRPG コトダマン」などの新規タイトルも展開
-
グローバル市場への展開も模索中
-
-
-
プロバスケットボール「千葉ジェッツふなばし」、サッカークラブ「FC東京」の運営
-
競輪やオートレースの投票サービス「TIPSTAR」なども展開
-
スポーツベッティング市場への参入も視野に入れる
-
-
-
家族向けアプリ「みてね」や、美容師予約アプリ「minimo」などを提供
-
利用者の増加により、広告収益の拡大も期待される
-
新規サービスの開発を積極的に進める
-
-
-
スタートアップ企業への投資を通じ、新規事業の開拓を目指す
-
テクノロジー企業への戦略的投資を強化
-
2025年3月期の売上予想は1,530億円(前年比4.2%増)、営業利益は265億円(前年比62.7%増)と、成長が続いています。ただし、MIXIの収益は「モンスト」依存度が高く、売上の63.5%を占めている点がリスク要因ともなっています。
MIXIの配当は本当に魅力的?配当利回りと配当性向を分析
MIXIは、安定した配当を続けている企業の一つです。
-
1株あたり配当金:110円(過去5年間維持)
-
予想配当利回り:3.12%(2025年3月期予想)
-
配当性向:110.3%(2024年3月期)
-
過去10年間で減配なし
配当利回り3%超は魅力的ですが、配当性向が100%を超えている点は注意が必要です。これは、利益以上の配当を出していることを意味し、今後の業績が低迷した場合、減配リスクが高まる可能性があります。
一方で、MIXIの自己資本比率は78.5%と非常に高いため、財務的な安定性はあります。短期的には減配の心配は少ないものの、持続的な配当を期待するなら、利益成長が鍵となります。
MIXIの株価は割安?バリュエーションをチェック!
現在のMIXIの株価(2025年2月25日終値)は3,525円ですが、割安なのでしょうか?
主要なバリュエーション指標を見てみましょう。
指標 | 数値 | 評価 |
---|---|---|
PER(株価収益率) | 13.6倍 | 適正水準 |
PBR(株価純資産倍率) | 1.38倍 | やや割高 |
理論株価 | 2,621円 | 現在の株価は割高気味 |
過去最高株価 | 7,300円(2017年) | 過去からの下落傾向 |
理論株価(2,621円)と比較すると、現在の株価は割安とは言えない水準です。
ただし、MIXIは**今期の利益成長が大幅に伸びる見込み(営業利益62.7%増)**のため、業績が予想通り進めば、PERが低下し、株価が割安圏に入る可能性があります。
MIXI株は買いか?投資判断のポイント
MIXIに投資する際のポイントを整理すると、以下のようになります。
メリット
- 安定した配当(5年以上110円を維持)
- 高い自己資本比率(78.5%)で財務が健全
- 今期の業績予想が好調(営業利益62.7%増)
- 新規事業の成長期待(ライフスタイル・投資事業)
リスク要因
⚠ 「モンスト」依存度が高い(売上の63.5%)
⚠ 配当性向が高すぎる(110.3%)→減配リスク
⚠ 株価は割安とは言い難い(理論株価より高め)
⚠ 競争が激しい市場(ゲーム業界の変化が激しい)
現在のMIXI株は、配当狙いの投資には向いているが、現状ではやや割高であり、業績の伸びが株価に反映されるかが重要なポイントというのが結論です。今後の業績成長と株価推移を見極めることが重要になります。
まとめ:MIXIは安定配当が魅力だが、株価の割安度は要注意!
MIXIは、安定した配当を提供しており、財務的にも安定した企業です。しかし、現状の株価は割安とは言えず、PERやPBRを考慮すると慎重な判断が求められます。
-
配当狙いの長期投資なら魅力的
-
業績成長が続けば株価の上昇も期待できる
-
しかし、減配リスクや「モンスト」依存には注意が必要
投資を検討する際は、今後の業績推移や市場環境をチェックしながら、エントリーポイントを見極めるのが賢明です。特に、株価が大きく下落した際には、PERの低下や配当利回りの上昇を考慮し、長期的な視点での買い場と捉えることができます。暴落時に冷静に判断し、割安な水準でのエントリーを検討するのも有効な戦略です。
コメント